術後に鼻が広がることはありますか?
結論から申し上げますと、顎変形症の手術後には鼻の形態に一定の影響が生じる可能性があります。
特に、「鼻の穴が上を向く」「鼻翼(鼻の横のふくらみ)が広がる」といった変化が見られることがあります。これは、上下顎の骨切り術、特にLe Fort I型骨切り術において、上顎骨を前方に移動する際に、鼻周囲の軟部組織や筋肉、靭帯に影響が及ぶためです。
よく見られる鼻の変化
- 鼻翼の広がり(鼻の横幅が広くなる)
- 鼻尖(鼻先)の上向き(上向きに変化しやすい)
- 鼻柱(鼻の中央の縦のライン)の角度変化
- 鼻孔の形状の変化(左右非対称になることもあります)
これらの変化は、上顎骨の位置変化に伴う軟部組織の張力の変化によって引き起こされます。
保険適用手術における限界と当院の取り組み
術後、ご自身の鼻の変化に驚かれる方もいらっしゃいますが、保険適用の顎変形症手術の主目的は、咬合(噛み合わせ)の改善であり、審美的変化への対応は制度上難しいという側面があります。
しかし当院では、術後の見た目の変化にもできる限り配慮し、以下のような専門的アプローチを取り入れています。
当院での対策
顎変形症手術に伴う鼻形態の変化を最小限に抑えるため、高度な術前シミュレーション技術と精密な手術手技を用いて対応しております。
1. 鼻翼の広がりを抑える工夫
形成外科の技術を応用した上顎骨切り術を採用し、術中の鼻翼の広がりや鼻尖の角度変化を最小限に抑えるよう配慮しています。完全に元の鼻の形態を維持することは困難ですが、審美的影響を最大限軽減することが可能です。
2. 吸収性プレートの使用
術後、骨片を固定する際には、吸収性のプレートを使用しています。これにより、骨が癒合した後にプレートを除去する再手術が不要となり、再び鼻周囲の組織に影響を与えるリスクを回避できます。これも、長期的に鼻の形態を安定させるための工夫の一つです。
最後に
顎変形症の手術は、咬合の機能改善だけでなく、顔貌全体のバランスや審美的な印象にも関わる重要な手術です。当院では、機能と見た目の両面から、患者さまのご希望に寄り添った医療を提供できるよう努めております。
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参考資料
- 学会「顔面骨格手術と鼻形態の関係」
- ミライズ矯正歯科南青山






